雪崩式ブログ

雪崩式総裁・コマの日記です。

いろんないきかた

 いや〜僕みたいなボンクラでもさすがに31にもなると自分のこれからを考えないかん場面に遭遇します。そしてその大部分は周囲の皆さんのバラエティーに富んだ考えに影響されて触発されてます。ありがたくて面白いことやと思います。

 鶏口牛後の教えに抗って、業界最大手に入ってもた方が絶対に有利やろ!とばかりに吉本に飛び込んで活躍してる元芸人の作家がいます。かと思えば、松竹を飛び出して独自の世界を切り開いてる芸人もいます。プロレスラーとしてのキャリアを磨くのであれば大きなプロレス団体に身を置いた方が絶対いい、と言ってインディー団体でも大きめの団体で活躍してるレスラーがいます。かと思えば、小さい小さい草プロレス団体の設立に携わって、しがらみの無い自由な舞台でのびのびとプロレスを楽しんでいるレスラーもいます。

 彼らを見ていると、果たして自分が今まで歩んできた道程は正しかったのかと自問を迫られます。はっきり言って雑草です。雑草生い茂る獣道を、その先に何が見えてるのかも分からないまま闇雲に歩いてる感じです。そして僕はその感じが嫌いではありません。かつて、「ちゃんと大学も出てるのにそれを生かさずに30代になってこんな状況でそれでも特に焦ってない感じでいられるのが信じられない」と、半ばあきれ口調で言われたことがあります。んー。焦ってないわけじゃないんですが、焦った先に何があるのかと考えると焦る気が失せます。

 グラフィックデザイン業界でも、スター街道とはどういうものかというデファクトスタンダードがあるわけです。有名美大を出て、大手広告代理店のクリエイティブセクションに配属されたり大手デザイン事務所勤務を経て、独立して金儲けするわけです。そういう人達の仕事っぷりは社会の至る所で目にすることができ、それを目にする度に自分の雑草っぷりを再認識するわけです。わけですわけです。

 隣の芝は青いです。だからできるだけ自分のところの芝を見るようにします。なんだ、よく見たらウチの芝も捨てたもんじゃないじゃないか。こう、ところどころ茶色く枯れてるところなんて愛嬌すら感じられて、それでいて儚くて、なんだか郷愁すら感じさせるような……あれ……なんでだろ、涙が出てきたよ……。

 自分のキャリアを見直して、強みと弱みを洗い出します。佐藤可士和がプロレスのリングアナをやったか?田中一光が自分の誕生日パーティー男色ディーノに濃厚なキスをされたか?ヒロ杉山がお笑いイベントで水谷豊を熱唱したか?してないだろう!俺は全部したぞ!(グラフィックデザイナーにはおよそ無用な経験ばかりであることには触れないで下さい)

 そんなこんなを経て得てきた色んな人脈の中から、僕を必要としてる方々にぶらさがったりひっついたりしつつ今まで生きてきました。で今、結構ガッツリと僕を買ってくれてるところがありまして、そこは純然たるデザイン事務所ではないのですがまぁそれはそれで面白い業界なのでいっちょ片足突っ込んでみようかということでボチボチ動いてます。ちなみに芸能業界でもプロレス業界でもTシャツ業界でもありません。大きい会社でもありません。金の匂いは正直あまりしません。でも面白そうな業界です。僕のスキルと人脈を生かせばそれなりに面白く動かせそうな予感もしてます。

 Tシャツ業界の知人で、やっぱ自分のやりたいTシャツを作るってのは儲け度外視になるから本業を別に持っといた方がいいよなーと日記に書いてる人がいました。ほんま、僕が最近思ってることにズバッとリンクしました。好きなことで食っていくことはできます。でも、好きなことでプライドを捨てなければいけません。食えなくなるのは向いてない人とそのプライドをとった人です。好きなことを好きでい続けるために、別の仕事を選ぶ。プライドを守るためにプライドを捨てる、という選択肢がちらつくのが、我々アラサー世代なのかも知れません。

 と、こういう流れでいくと「あれ、雪崩式終結宣言?」と思われるかもしれませんが、それはしません。どんなにやせ細っても、これは続けていきます。逆に大きくなり過ぎたら、誰かに売りつけます。

 金に結びつけるって難しいよねーでもそれをボチボチ考えなねーって話をしたかったんですが、関係無い話が大半を占めてしまいました。まぁいいや。

 金と言えば最近、大阪のとあるイベントの主催側と出演側で客を呼ぶとか呼ばないとかでモメたという話を耳にしました。僕は一応両者の言い分を聞いてるのですが、んーどうだろう、一言で言えば「温度差」ですな。そのイベントに対する思い入れがあるかないか。やっぱ一つの方向に向かって何かを動かそうとしたときは温度差ってやつが一番の敵です。今回、主催側も出演側も言ってることは間違ってない。ただ、温度差がある。あとは役割分担の認識の違い。「これはお前らの仕事やろ!」というなすり合いをし出すと関係は崩壊します。人を束ねるのって本当に難しい。そう考えると僕のポジションなんて気楽なもんです。基本的には「上に立つ者が一番しんどいポジションを買って出る」というのが丸く収まる一番のやり方だと思います。社長が一番早く出社する会社は業績が伸びるとかそういう話も何となく聞いたこともありますし。こんなボンクラな僕だってかつて人を束ねる立場にいた頃は何でもかんでも自分でやろうと努めたんですよ。結果的に仕事量が自分のキャパを超えてしまって周りの色んな人に迷惑を掛けてあぼーん2ch用語)したというオチが付きますが。今思えば僕ののんびりした感じもこれがトラウマになって生まれた副産物なのかもしれません。

 まぁあれだ。色んな立場の人が、色んな生き方を模索して、その過程で色んなぶつかり合いを経ながら年をとって、それぞれがそれぞれの希望にすがりながら2012年に全員が死ぬと。あぼーん2ch用語)すると。そういうことですよ。腹減ったのでバナナ食ってきます。